東レ、構造改革と成長戦略に力 繊維は高付加価値な産業資材を強化

2026/05/25 17:30 更新NEW!


「成長戦略をやり切りたい」と話す大矢社長

 東レは今期(27年3月期)スタートした3カ年の中期経営課題で、28年度2300億円の達成に向け、「構造改革をきっちりやっていくと同時に、イノベーション創出など成長戦略を進める」(大矢光雄社長)とし、目標達成に意欲を示す。

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 5月25日に大矢社長、西村友伸常務執行役員繊維事業本部長ら幹部が会見し、経営戦略などについて説明した。前期は全社事業利益が計画を若干下振れしたが、期末に中東関連の影響を受けたほか、炭素繊維の出荷の期ずれ、構造転換による一時要因などが影響した。今期は中東影響について事業利益130億円マイナスを見込むものの、中東情勢の短期収束を前提に、構造改革と成長戦略の実行で28年度目標達成を目指す。

 「前中期は『戦略的プライシング』など価格是正が重点だったが、新しい中期はイノベーション創出や付加価値創出、勝ちパターンの追求などが主体で、(目標達成へ)必ずやり切りたい」と話した。一例としてAI(人工知能)・半導体関連を挙げ、大容量通信に適したマルチコア光ファイバーなどの開発に取り組んでいる。

 繊維は28年度に事業利益820億円を達成した上で、30年近傍に1000億円を視野に入れる。4月1日に就任した西村常務繊維事業本部長は「各事業のヒヤリングを進める中で(繊維の)可能性を強く感じている」と話し、注力分野として産業資材の高付加価値化を挙げた。サプライチェーンの地域軸では東南アジアの高度化と、インドの投資を継続する。

 投下資本の大きい低ROIC(投下資本利益率)事業の立て直しを目指す構造改革「Dプロ」では、繊維はPPスパンボンドとポリエステル短繊維が対象。PPスパンボンドはすでに黒字化しているものの、需要に見合った生産体制へのシフトで投下資本効率を改善させる。ポリエステル短繊維は収益が低迷するマレーシアをてこ入れし、黒原着やマイクロタイプなど縫製一貫でつなぐビジネスを構築する。



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