久保嘉男が作るフォーマルウェア「ザ ライナー」22年春夏 ライン、シルエットでモダンな表現

2022/01/07 06:28 更新


インバーテッドプリーツの入ったAラインドレス

 「ヨシオクボ」などを生産するカーター(東京)は今春夏、婦人向けのフォーマルウェア「ザ ライナー」を立ち上げた。ヨシオクボのデザイナー、久保嘉男がデザインし、女性が格好良く見えるカットラインや今の時代に合ったシルエットなど、線の表現に特徴を出す。

 ジャケット3型とドレス4型を企画した。「装飾を入れずにデザインすることに専念し、カットやダーツの入れ方で凛(りん)とした女性を表現した」と久保。入卒園や冠婚葬祭などのセレモニーを意識した品の良さ、形式を踏まえつつ、そぎ落としてモダンなフォーマルウェアへと進化させた。梳毛調ポリエステルのブラック、ネイビーを使っており、コンパクトでハリのある質感も都会的なムードを感じさせる。

 こだわったのは、素肌が映えるネックラインだ。クルーネックを途中からVの字に切り落としたノーカラージャケット(税込み3万9600円)、前立てをホックで留めるVネックジャケット(4万2900円)など、メンズライクな要素も入れてリアルクローズに近づけた。脇下を切り替え、前身頃から袖が続くパターンによってミニマルな美しさを強調する。

肩のシルエットを滑らかに見せたVネックジャケット

 ドレス(3万1900円から)もクルーネックにスリットを入れるなど首元を意識し、スカートは輪郭も繊細に表現する。インバーテッドプリーツの入ったAライン、ウエストを程良くシェイプして腰から緩やかにカーブを描くIラインなどすっきりとして立体感のあるフォルムに仕上げている。

 昨年末から専用のECを立ち上げて販売しており、卸売りは今春から都心百貨店で常設の扱いが始まる。また、複数の催事販売を予定している。



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