オンライン展示会ターミナル、事業拡大

2016/07/06 06:35 更新


フィンテック事業開始
海外展開支援も本格化

 オンライン展示会受発注システム「ターミナルオーダー」を提供するターミナル(東京)は、総額1億円の第三者割当増資を実施した。ターミナルオーダーの流通総額は5月に100億円を超え、国内ブランドの海外展開支援も強めている。16年中に売掛金保証・請求代行・短期融資などの新サービスを提供し、さらに1、2年中に取引データを活用したマーケティングサービスも事業化する計画だ。

 総合PR会社のベクトル(東京)、ショッピング・オークションサイト一括検索サイトなどを運営するオークファン(東京)などから1億円を調達し、ターミナルオーダーの事業拡充に加え、IT(情報技術)を活用した金融サービス、フィンテック事業も立ち上げる。ブランド・バイヤー双方の取引業務の改善ツールを、より安心安全な取引環境を整えたBtoB(企業間取引)マーケットプレースへと進化させる。

 「若いブランドと大手バイヤーの事業規模の違いが取引の障害になる事例は多い。この障害を乗り越えるための「資金提供の仕組み作りなどのサービスを軸に提供する」(瀬戸恵介代表取締役)考えだ。

 与信、請求・回収代行のサービス提供の仕組みもつくる。このため金融機関などとの話し合いも進めている。融資サービスをはじめとするフィンテック事業で20年までに1000億円規模を目指す。

 また、ターミナルオーダーの英語版バイヤーページを設けたのをはじめ、今年はバイヤー、特に海外への訴求を強める。マーケティング施策の予算化も進めている。国内ブランドの国内外へのオンラインPRのためのマーケティングチームも設ける。海外の有力ショールームと組み、オフラインでも国内ブランドの海外展開を支援する。バイヤーページの多言語化、海外拠点開設も予定しており、17年度の海外バイヤーへの流通総額は40億円を目指す。

 ターミナルオーダーのユーザーは、5月までに導入ブランド170、利用バイヤー5000人(海外バイヤー250人超)となった。年内に350ブランド、1万バイヤー(海外バイヤー1000人)を見込んでいる。



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