田山淳朗、香港軸に海外販売

2015/07/23 06:10 更新


 デザイナーの田山淳朗は12月、香港に6店目の店舗を出店する。香港での販売が好調なことから、香港シフトを強める。中国では14年に出店した2店が順調なことから、立地や条件次第で出店を進める。

 田山淳朗は、中国、香港に、コレクションブランドを中心としたセレクトショップ「アツロウ・タヤマ」とディフュージョンブランドを中心とした同「A・Tバイ・アツロウ・タヤマ」の2業態を出店している。中国では尖閣諸島の問題が起きる以前は18店出店していたが、問題発生後に様々な影響を受け、13年末までに15店を閉鎖した。14年に北京老佛爺と成都CHENGFUに出店し、現在中国での展開店舗は5店になっている。

 今年春物の売り上げは、北京老佛爺では月間500万円前後(円換算)、成都CHENGFUは同270万円前後のペース。問題発生後も閉鎖しなかった3店では上海久光百貨と杭州タワーが月間500万円前後、瀋陽SOGOが同100万円ペース。

 一方、香港では、中国の〝ぜいたく禁止令〟などの影響もあり、中国人観光客の購買が増えたところもある。香港5店の4~5月の売り上げは香港そごうが月間2000万円前後、タイムズスクエアが同1300万円前後、IFC(インターナショナルファイナンシャルセンター)とハーバーシティ、フェスティバルウォークが同1500万円前後のペースとなっている。

 田山淳朗はクロスプラスの顧問に就き、「アツロウ・タヤマ」ブランドの企画とディレクションを行っている。クロスプラスは同ブランドの商標権を持ち、商品を生産・供給している。

 香港事業ではサイド・フェームと取り組んでいる。中国では杭州の販売代理商ピープラス(P+)とサイド・フェームが現地法人エスプラス(S+)を設立し、クロスプラスを含めた3社の協力体制を確立している。

 田山淳朗は「香港は絶好調なのでさらに伸ばす。中国も回復しつつあり、いい立地があれば出店する」と話す。



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