モンゴルカシミヤ製品の「タニラグ」が設立10年 倫理の高さこそ美しさ

2020/11/25 06:27 更新


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 「タニラグ」(タニラグ)は設立から10年を迎えるモンゴルカシミヤ製品ブランドだ。学生の頃からモンゴルに足を運んできた鈴木亜衣子代表が、環境保護への意識や、現地の労働の場の提供を目的に立ち上げ、試行錯誤を重ねながらネットワークを作り、活動を続けてきた。節目である今年は、ブランディングを強化し、改めて認知向上と、背景にあるメッセージの発信に努める。

(中村維)

 タニラグが使うカシミヤは、自らもヤギを預けるモンゴルの遊牧民から直接原毛を買い付けている。流通過程で取引所を一切介さないことで、カシミヤの純度とトレーサビリティー(履歴管理)の透明性を保証している。

 紡績や混紡、ニット製品の編み立ては、高い技術力を誇る日本の工場や職人が担い、代表アイテムのストールやアパレル製品となる。

■誠実で正当な物作り

 布帛製品や、日本から設備投資するフェルト製品などはモンゴルで作る。このほか、資材調達や刺繍などを行う協力工場が韓国やインドにもある。いずれの製造現場でも、環境への配慮、労働環境などの面で「私たちの基準でその正当性が証明できないと判断した素材、原料、工場は一切使用しない」誠実で正当な物作りを貫いてきた。

 販売面では、2015年から伊勢丹新宿本店で扱いが始まり、高い実績を積んだことを皮切りに、有力百貨店を中心に販路を徐々に広げてきた。秋冬の平均客単価は5万円超。店頭では、ブランドの理念や生産背景について、しっかりと伝えられるスタッフがいるのが強みだ。「売ることよりも、伝えることを優先に。共感してくだされば、必ず戻ってきてくださる」(鈴木代表)との考えだ。

カシミヤ原毛を遊牧民から直接買い付ける

■ブランド発信強める

 10周年を迎え、ブランディングの強化にも乗り出す。ラインナップも、ストールを主軸としながら、コロナ禍でニーズの高まるホームコレクションや、ギフト向けのベビーアイテムの企画などを増やしていく。ECも開設準備中だ。

 今年は伊勢丹新宿本店の売り場が8月に1階から4階のコーナーへと移ったため、よりブランドとしての発信も強まると見込む。冷え込みが本格化してきた最近は、ストールを中心に、新たに入荷し始めた重衣料やニットも徐々に動き出している。

代表アイテムのストール

 今秋は阪急うめだ本店、そごう横浜店、高島屋横浜店、ジェイアール名古屋高島屋やトゥモローランドなどでも期間限定店を開催する。

 「倫理面の高さこそが美しさであり、品質や価格の高さにも比例します。そこが証明できていないものは、残っていかないのでは。そういったことを、消費者の方たちにも、もっと理解していただければ」と願う。

 ビジネス面では、「ラグジュアリーブランドが使用する素材に負けないクオリティーの素材を使っています。その素材をメイド・イン・ジャパンで洗練されたものに変え、今度は欧米にも出していければ」としている。

 鈴木代表は、その功績により、モンゴル政府からカシミヤ大使として任命されている。16年には一般社団法人モンゴル国カシミヤ協会の発起人の一人となり、日本市場でのモンゴルカシミヤの普及や新たな制度作りにも努めている。

鈴木代表

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