髙島屋京都店と新設の専門店ゾーン「T8」で構成する京都高島屋SCが10月17日オープンする。T8は地下1階~地上7階、営業面積約1万3000平方メートルで、全フロアが百貨店とシームレスに連結、一体化したSCにした。T8に百貨店とは違う機能・業態を集積することで「千客万来」の「京都のシンボルとなるようなSC」(村田善郎高島屋社長)を目指す。
(吉田勧)
T8は4~7階をアート&カルチャーのフロアにした。4階はマンガ、玩具、ゲームなどの販売、買い取りの「まんだらけ京都店」(店舗面積548平方メートル)や中古レコードの販売・買い取りの「フェイスレコード」など、5、6階は高島屋グループとカルチュア・コンビニエンス・クラブの共同出資会社TCCライフスタイルが運営する「京都蔦屋書店」(約2250平方メートル)が入った。「シェアラウンジ」のほか九つのアートスペースを設けて、現代アートを中心に年間60以上の展覧会を開く。7階の「ニンテンドーキョウト」は国内3店目の直営公式ストアで、1階と屋上にフォトスポットも設けた。
地下1階は食物販とイートイン、1階には「ミュシャ」「cfg京都」「ジュエッテL/(エル)」など手土産やギフト需要を見込んだコスメや雑貨、食物販を配した。2、3階は「スーパーAマーケット」「エブール」「ヒロタカ」「ミーツストア」「サタデーズニューヨークシティ」「コトパクシ京都」などファッションや服飾雑貨が中心で、各階とも京都初、関西初などのテナントを揃えた。「(百貨店と専門店ゾーンの)対比が際立つSCに仕上がった。新客の獲得に期待している。今後の都心における百貨店核のSCの一つのモデルケースと考えている」(倉本真祐東神開発社長)とする。
髙島屋京都店もこの間、婦人靴売り場を約1.5倍に、化粧品を約1.2倍に拡大し、ゴルフギアなどを強化してきた。また、T8との回遊性向上などを狙い期間限定店スペースを倍増の31カ所に増やした。11月に「エルメス」「カルティエ」を拡大する。
高島屋京都店の23年度売上高は前年比14.4%増の961億円(22年度は13.6%増の840億円)を見込む。京都高島屋SC(売り場面積約6万5000平方メートル)としての売上高、入店客数目標は非公表。