「タクター」20年秋冬 デザビレへのオマージュ

2020/04/20 14:58 更新


 今年3月に東京の台東デザイナーズビレッジを〝卒業〟した「タクター」(山本奈由子)は3月末、ブランド設立から3年間を過ごした場所で、20年秋冬コレクションを発表した。

 テーマは「パブリック・スクール」。80年代の英国の学生生活を舞台にした映画に着想し、制服のクラシックと自由への憧れのコントラストから発展させたコレクションだ。台東デザイナーズビレッジへのオマージュを込めた。

 これまでは「凝りに凝ったデザインやディテールだった」が、日常使いできるものを増やし、フェミニンな要素も入れて、着用機会が増えるようにした。タクターらしいラメやオリジナルプリントも健在だ。

 スラッシュが特徴的なオーバーサイズのジャケットはポリエステルでリバーシブル仕様。黒と茶があり、4万8000円。ラメのジャカードをアシンメトリーに使ったスカートは、オリジナル色のグリーンのほか、ブルーブラックと白。3万8000円。

 尾州のデッドストックの先染めチェックの麻を使ったシャツ、別注したウール・ポリエステルの先染めブラウスなども出した。ルックの撮影は1928年に建てられた校舎内で行い、制作や撮影の過程をイラストレーター進士遥さんによるライフドローイングで記録した。

 デザイナーの山本は07年に渡英。セントマーチン美術大学大学院に在学中から「アレキサンダー・マックイーン」「ヴィヴィアン・ウエストウッド」などのデザインチームで経験を積み、14年に帰国。17年にタクターを立ち上げ、今年4月から東京都台東区に拠点を移して活動している。

「タクター」20年秋冬コレクションから


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