タビオ越智会長 経営トップに必要なのは「志」のみ

2018/09/03 06:28 更新


 「本日はご多忙中のところ、『故越智直正』の葬儀にご参列いただきまして…」と切り出して驚かせたのは、タビオの越智直正会長。このほど大阪商工会議所主催で「靴下一筋 タビオの経営哲学」と題したセミナーが開かれ、その講師として熱弁をふるった。

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  「長い間生きとると、自分の葬式のあいさつも覚えてしまう。わしも79歳です。頑張っても残り〝20年、30年〟でしょう。まあ、息子には『まだ30年もやるんか』と嫌味を言われていますけどね」と会場を沸かす。

 一転、真剣な顔つきに戻り、「誰もが一回限りの人生です。精いっぱい、力の限り生きましょうや」と呼び掛ける。「自分自身、倒産の危機が何度もあった。編み機の開発、在庫を減らす仕組み作りなど、頭を抱えたことも数知れん。それでもね。人間、『志』さえしっかり持っておれば、きっと誰かが助けてくれます。何とかなるもんですわ」。自らに言い聞かせるように語る。

 言うまでもなく、越智さんの志は世界一の靴下総合企業を目指すこと。「皆さんもそれぞれの分野で世界一の商品作りを目指しませんか。システムだのソフトだの、そういう専門的な話は社員が助けてくれます。わしも、最初にコンピューターの話を聞いた時、何でここにソフトクリームの話が関係するんやろうって思ったぐらい。これ、ほんまの話ですよ」

 「経営って何も難しいことではないんですわ。トップの仕事は、会社をこうしたいという志を持つことに尽きる。悩みながら、一生懸命に進む姿を見せてたら、回りの力が自然に集まるんです」

 「昔、偉い大学の先生から、『越智さんは自分では何一つできないが、人のことはボロクソに言う人』と言われたことがありました。ほんま、こんな愛媛の落第生でもここまで来られたんです。人の生き死に以外、皆さんに解決できん問題はありません。頑張りましょう」と締めくくった。

越智直正タビオ会長


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