ピカソ、ウォーホール…未完の作品展(杉本佳子)

2016/03/14 00:00 更新


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 ホイットニー美術館がアッパーイーストサイドからミートパッキング地区に移転した後、ホイットニー美術館だったビルがそのままになっていたが、今月18日、そこにメトロポリタン美術館の分館がオープンする。

 その名はThe Met Breuerで、モダン&コンテンポラリーアートに特化した美術館となる。プレスプレビューから、その様子をご紹介しよう。



 オープニングを飾る展覧会は2つあって、1つは3階と4階で展示されるUnfinished: Thoughts Left Visible。

 何らかの理由で未完成のままになった作品ばかりを集めた展覧会だ。著名な画家から知名度の低い画家までさまざまで、彫刻やインスタレーションもある。これがなかなか面白い。「なんで描くのやめちゃったんだろうね」などと想像しながら、連れと話が弾みそうな作品が並んでいるのだ。

 例えば、クリムトのこの絵(写真下)、婚約を破棄されて自殺してしまった女性のポートレイトを家族から頼まれて描いたものだそう。



 しかし、クリムトはうまく描けず、最初に描いた2枚は家族から承認されなかった。そして、こちらの3枚目を描いているうちに、クリムト自身が死んでしまったといういわくつき。1917年から1918年の作品だ。

 こちら(写真下)はピカソが1914年に布巾に描いた絵で、没後にアトリエを片付けていたときに発見されたという。急にアイデアを思いついて手近にあった布巾に咄嗟に描き始めたのだろうか、そのようなたぎるような情熱がここに込められていたのだろうかと、想像してみるだけで楽しくなる。


 


 これ(写真下)はアンディ・ウォーホルが1962年に描いた作品で、白い余白にたくさん、さまざまな番号を描いて、色をつけずに終わっている。その意図は不明のようだ。




 他にも草間弥生など、さまざまなアーティストの未完成作品が展示されている。ファッションでもデコンストラクトが1つのトレンドになっているが、今後も何か「つくりかけ」「未完成」の要素がファッションにも広がっていくのだろうかと思えた展覧会だった。

 2階では、インドの画家Nasreen Mohamediの展覧会が開催されている。フロアの一部は自然光が入るようになっている。




 1階の奥では、3月一杯、ライブミュージックの演奏が予定されている。



 5階には、ブルーボトルコーヒーが18日にオープンする。地下には、レストランEstelaが夏に入る予定だ。Estelaはノリータにあるレストランで、地中海料理にインスパイアされたアメリカン料理。新しいホイットニー美術館のレストランも人気が高いが、ここもきっと人気が出るに違いない。



89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッシ ョンビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで 20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜 更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダム に紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ

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