動物のピクセルアートを刺繍で表現する
スタジオアタオ（神戸市）の主力ブランド「アタオ」の動物をモチーフとするミニ財布が売れている。絶滅危惧種の動物たちを表現するZOOシリーズのアイテムで、男性を含め顧客層は幅広い。使いやすさだけでなく、柄の美しさやストーリー性が支持されている。宝島社『モノマックス』の「ヒットモノ大賞2025」革小物部門で大賞を受賞した。
商品名は「チェスZOO」で昨年春に発売した。もともとメンズ市場への参入を考えており、アタオの今の客層も巻き込めるような意義のある企画を考えたという。革の上に絶滅危惧種の動物のピクセルアートを刺繍で表現する。「革への刺繍は大変難しく、細かい技術と経験が必要なことがアタオの物作りに合致する」（瀬尾訓弘社長）という。売り上げの一部は動物保護団体や動物園などに寄付している。
購買者のうち3割以上が男性で、アタオのアイテムの中では最も男性比率が高い。女性も含め年齢層は幅広く、アジア、ヨーロッパからの訪日客も多い。9種類あり、最も人気があるのはゴリラ。虎、イリオモテヤマネコ、ジャイアントパンダが続く。税込み2万7500円。
コンパクトなうえ、紙幣をスムーズに入れられ、ファスナーがなく、すぐに取り出せる小銭ポケットなど独自の内装構造が特徴だ。絶滅危惧種、寄付というストーリー性も共感を得ているという。
公式オンラインストアと直営店で販売している。
