店長が選ぶ、「スタッフを育てるのが上手い店長」②

2018/06/30 06:30 更新


 繊研新聞社は全国の店長50人にアンケートを実施、店長が一目置く店長の名前と理由を挙げてもらいました。

 推薦理由として多かった一つが、「スタッフを育てるのが上手」な店長。新人や他店からの異動が多い春に際して、実際に推薦された教育上手な店長に、ノウハウや心掛けを聞きました。

《推薦人②》
◇ 大宮ルミネ店店長・森脇佳苗さん
手書きの接客ポイントは新人にも分かりやすく、個人目標を貼るのもモチベーションアップになる。
◇ 「マジェスティックレゴン」池袋サンシャインシティ・アルパ店店長・堀みなみさん
新人スタッフ、アルバイトが多いのに売り上げ全国1位。指導方法や朝礼での工夫を知りたい。

推薦された方がこちら

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「マジェスティックレゴン・アラモード」ルミネエスト新宿店店長 三科(みしな)愛さん

手書きシートで考える力養う

 スタッフ自らが考えて行動する自主性を育てたいとの思いで、オリジナルの手書きシートや冊子をフル活用しています。

手書きのメッセージなど、「自分の言葉でスタッフに伝えたい」と三科さん

 店長は店全体の戦略など接客以外の仕事も多く、スタッフに店頭を任せる時間も。店長の指示を待たずに判断できるよう、朝礼で行うことなど店の基本を色画用紙に書きストックルームに貼っています。その中身も単純な指示ではなく、何のためにするのかまで論理立てているので、スタッフだけで作戦会議し行動に移すことができています。

画像はイメージです

 売り上げが鈍い日の対策では、入店客数、買い上げなど今の状況を分解して示すことで問題を発見し、適切な改善策を考えてもらいます。アルバイトも戦略が組めるようにします。3月のルミネ10%オフでは、私が出張で不在の日もありましたたが、一切指示することなく大きな数字を達成しました。

答えを教えるのでなく、一緒に悩む

 シートの内容は私も実践し、壁に貼り出しているスタッフの目標用紙には自身の目標も書く。ほかにも10%オフなどの繁忙期は、困ったときに見て役立つしおりを一人ひとりに渡します。悩んでいるスタッフが多いと感じたときは、その悩みに全て答えたものを手作りの〝本〟にまとめました。表紙はスタッフたちの似顔絵入りです。

 相談されるときも、答えを教えるのではなく、一緒に悩みます。スタッフが自分の力で考えて挑戦した方が経験値は増えるし、本人の将来のためにもなります。別の店に異動しても誇りや自信を持って活躍してほしいし、そんなスタッフを今後も輩出していきたいです。

(繊研新聞 2018/03/26日付を再編集)



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