「今が一番楽しい」。こう話すのは国内唯一の絹紡糸メーカー、中川絹糸(滋賀県長浜市)の中川嘉隆社長。「年を重ねるにつれて、面白いアイデアがどんどん出てくる」という。これまでの歩みも「とにかく開発」。その積み重ねが会社の持続的な成長に結び付いている。
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家庭洗濯できる「プライムシルク」は開発から3年、今最も売れ、フル生産が続く。シルク以外を使った新素材開発にも乗り出した。「絶対にできないと思っていたことができるかもしれない。そんな可能性に気付くことがたくさんある」――探究心は尽きない。
次世代原料使い新素材
シルク以外の開発パートナーは構造たんぱく質「ブリュード・プロテイン」(BP)のスパイバー(山形県鶴岡市)と、生分解性を持つ改質PLA(ポリ乳酸)「プラックス」のバイオワークス(京都府精華町)。どちらも注目の素材ベンチャーだ。スパイバーとは19年に共同開発を開始。細い物だとシルクとBPの混紡で120番双糸(毛番手)を作り、品種を広げている。
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