ニット製品メーカーとして知られている佐藤繊維(山形県寒河江市)は120年前に手紡ぎのウールニット糸製造で創業した。現在では山形県唯一の毛紡績で、ウールのニット高級糸では世界有数の梳毛紡績になった。コロナ禍後の世界的な梳毛糸の供給不足を受け、「ここにきて欧州などへの糸輸出が拡大。生産はコロナ前の2倍になっている」(佐藤正樹社長)。
【関連記事】《中小紡績が切り開く未来②》長谷虎紡績 知識製造業として再構築
祖業は梳毛紡績
しかしその歴史は決して平坦(へいたん)ではなかった。山形県でも大手ではなかった同社が現在の立ち位置に至るきっかけとなったのは、90年代後半にイタリアでもトップクラスのニット糸メーカーと出合ったこと。そのハイレベルな素材開発力に佐藤社長は驚嘆した。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!