「良い糸を作る」ではなく「製品でどんな良いことを実現できるのか。そのために糸には何が求められるか」。伝統的な製造業の考え方を変え、「地域や社会に貢献する」新たな紡績業を志向しているのが長谷虎紡績だ。そのキーワードを〝知識製造業〟とする。
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30年ぶり大幅設備更新
130年続く老舗紡績であり、機能性紡績糸で確固たる地位を築いた同社が新たな紡績業を目指す背景には「国内紡績の厳しい経営環境」がある。製品の輸入浸透率は98.5%まで高まり、部材である紡績糸を製造する自社の立ち位置にも危機感を抱く。
こうした中で出合ったのが知識製造業という考え方で、企業支援を行うリバネスが提唱する。このほど実施した30年ぶりの大規模設備更新でも、蓄積した知識や技術を再点検した。
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