専門店の値上げの1年――繊研新聞社が毎年実施する「全国専門店アンケート」調査によると、22~23年秋冬から平均価格を上げる傾向が続いている。生産コストの上昇や円安が背景だ。今年の6月の調査では、23年春夏物を値上げした企業は回答全体の8割。23~24年秋冬物も7割強の企業が値上げすると答えた。値上げした分、商品やサービスの質を上げ、値上げの理由を丁寧に消費者へ伝えるなど客離れを防ぐ工夫が目立つ。
すべての業態で
23年春夏は、ユニクロが定番商品の一部を値上げし、品質や機能性を向上させた。しまむらも商品の価値を上げるため10%未満の値上げをした。古着小売りや海外ブランドを扱う品揃え型専門店は、円安に伴う仕入れ価格の上昇で値上げを余儀なくされた。商品を卸企業からの仕入れに頼る個店からは「メーカーの値上げが原因」という声も上がった。
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