シップスのEC主力ブランド「シップス・エニィ」が好調だ。トラッドとカジュアルの要素を取り入れたウェアを買いやすい価格で提供し、ファミリー層に支持が広がっている。20年にスタートし、25年2月期の売上高は35億円超えるまでに拡大した。現在の店舗数は4店だが、今後は郊外立地を中心に出店も増やす。
【関連記事】《わが社の物流倉庫》「シップスコントロールセンター」 自社EC向け個別配送を内製化
メンズとウィメンズ、キッズの複合業態で、価格帯は主力「シップス」の7割程度。購買層は10代~50代と広く、中心は40代だ。25年春夏は接触冷感や汗染み防止など夏用の機能素材を使ったカットソーが売れ、3~6月の売り上げが前年同期比25%増となった。
暖冬や残暑など、不安定な気温の影響でアウターの販売が難しくなっている。これを受け、端境期に中物のバリエーションを増やしたことが奏功した。ウィメンズでは胸元にデザインをあしらったスウェットシャツや薄手のセーター、メンズではボックスシルエットシャツが売れた。
売り上げの8割を占めるECは、売れ筋のカットソーなど定番商品を切らさず補充して安定した売り上げを確保している。一方、実店舗ではシーズンテーマに合わせたオリジナル商品のほか、期間限定で古着の販売や異業種と協業なども行っている。
店は関東に3店、福岡県に1店で、今後は関西や名古屋への出店も検討している。現在の売り上げはウィメンズの比率が高いが、メンズとキッズを強化し、売上高50億円を目指す。
