シブヤ109ラボ所長のZ世代とゲーム 身近でポジティブな「憩いの場」

2023/08/14 06:28 更新


 毎月のSHIBUYA109渋谷店での館内ヒアリングでは、eスポーツやゲーム実況などのゲームカルチャーへの言及が増えています。6月に434人の15~24歳の男女を対象に、ゲームに関する意識実態を調査しました。

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8割がプレーヤー

 皆さんはゲームに対して、どのような印象を持っていますか? もしかしたら「ヲタ活」と同様に、クローズドなカルチャーと捉えている方が多く、ともするとネガティブなイメージを持たれている方もいるかもしれません。

 今の10、20代の若者にとってゲームは「誰もが楽しむもの」です。今回の調査でもゲームプレーヤーの割合は約8割となり、ゲームの楽しみ方は暇つぶしや友達との交流、プロを目指すガチ勢と、プレー目的の違いはありますが、非常に身近であることがわかります。

 彼らの親世代が子供の頃からゲームを楽しんできた世代で、ゲームに対して寛容な態度があることも関係しています。

 「ゲーム好き」に対するイメージを聞いてみても「周りにもゲームを楽しんでいる人が多いし、色々な人がいるのでひとくくりにするのが難しいと思う」という声や、「ゲームが上手な人は頭の回転が速い」など、ポジティブな印象が聞かれました。

 ゲームの楽しみ方は、プレーをするだけではありません。動画配信者やVチューバーがプレーの様子を実況する「ゲーム実況」も人気です。また、eスポーツの認知率は7割を超えており、「ゲームは教育にも活用できると思う」と回答したのは約6割を占めています。

友達と時間を共有

 そしてゲームは、SNSと同じようなコミュニケーションのプラットフォームにもなっています。コロナ禍においては外出自粛期間中ゲームの中で友達と会う様子も見られ、「SHIBUYA109lab.トレンド大賞2020のおうち時間の過ごし方部門2位にランクインした「あつまれどうぶつの森」の中で開催される花火大会を楽しんでいました。友達とゲーム内で待ち合わせをして一緒にプレーしたり、ゲーム内で友達を作り一緒にプレーを楽しむなど、友達と時間を共有する「憩いの場」として機能している側面も見られています。

 若者にとって、ゲームが身近でポジティブでオープンな「コミュニケーションプラットフォーム」になっているのを見ると、今後ゲームを中心とした消費行動は、さらに広がることが考えられます。

●長田麻衣(おさだ・まい) シブヤ109ラボ所長。総合マーケティング会社で、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPRサポートを経て現職。毎月200人の若者と接する毎日を過ごしている。好きなものは、うどん、カラオケ、ドライブ。

(繊研新聞本紙23年8月9日付)



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