「S.F スコシフシギ」23年春夏 ギャルファッションへの憧れとギャップを表現

2022/11/22 11:00 更新


ファンタジスタさくらだ

 「S.F スコシフシギ」(ファンタジスタさくらだ)は、23年春夏向けのインスタレーションを都内で行った。

 会場には、水が滴るビニールハウスが置かれ、その狭い空間でモデルたちがうつろな目をしてたたずむ。金髪が混じったカールへアにフリル仕立てのベアトップドレス。足元はトレンカにミュールサンダル。00年代の赤文字系ファッションを思い起こさせるが、どこかゆがんだシルエットで違和感を誘う。

 当時の浜崎あゆみ風のヘアスタイルをしたモデルは、フリルのベアトップにデニムのショートパンツ。その上から羽織るフーディーは、片方にオーバーサイズの袖が付いて、もう一方はノースリーブとなってアームウォーマーのアクセント。皆が憧れたギャルのスタイリングに、ユニークなボリュームの変化を交え、個性の立ったバランスで見せた。

 「高校生だった自分も、雑誌で見るファッションに憧れを持ってギャルを装いながら、一方で押し付けられているようなギャップを感じていた葛藤を、服のシェイプで表現した」とファンタジスタさくらだは話す。

 服作りは13年から始めており、ファッションスクール「ミー」に通って今回、初めてショーの発表に至った。現状はECや催事で販売しているが、卸売りも視野に入れ、ファッションのクリエイションを続けていきたいという。



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