「セヴシグ」「アンディサイデッド」24年秋冬 夢とリアルが入り混じる視覚的な変化

2024/02/14 15:00 更新


 メンズの「セヴシグ」とウィメンズの「アンディサイデッド」(長野剛織)は、都内のスタジオで24年秋冬のショーを単独で行った。テーマは「ドリーム:夢」。五色人伝説の青人と言われるアボリジニピープルの概念のドリーミングに着想を得た。

 前半はアンディサイデッドのショー。トラッド、ミリタリーをベースに、異素材やカッティングの変化でマスキュリン&フェミニンのレイヤードスタイルを見せた。ラメベルベットを使ったカーゴパンツやキルティングのコート、柔らかなボリューム感とさりげなく輝くテクスチャーが艶っぽい印象を作る。レザーのCPOジャケットはミドリフ丈でカットし、男性的な強さを添えてパンチを利かせた。

アンディサイデッド

 セヴシグは、夢を見ているときのように視覚的な変化をアクセントにして、スタンダードアイテムの着こなしに違和感を加える。タータンチェックのコートやパンツは、切りっぱなしの裾に縫い糸がほつれたディテール。様々な英単語を溶けかかったようにプリントする。

セヴシグ

 カット加工の生地を使ったスタジアムジャンパーは、フロントにシルバーのトラの刺繍が入り、背中はファスナー仕様でぱっくり割れてプリント柄がのぞく。夢とリアルが入り混じるユニークさに、クラフト的な力強さや愛らしさを感じさせる。

(須田渉美、写真=加茂ヒロユキ)



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