実態つかみ気を引き締め
――昨年を振り返って。
回復基調ではありますが、十分な回復には至っていません。自動車業界やエレクトロニクス関係など当社が得意とする分野では半導体不足の影響がまだ根強くあります。解消までは1年半ほどはかかると見ています。
ウクライナとロシアの紛争などありましたが、当社としては自動車中心にグローバル展開を進めていたこともあって安定供給を継続できました。初の欧州拠点として新たにハンガリーを準備していますが、幸い大きな影響なく進められています。
一方で原燃料高騰の影響は大きく受けました。一部価格転嫁を進めていますが、転嫁率は頑張って50%といった状況でしょうか。
通期(23年3月期)業績は過去最高更新を見込んでいますが、見かけ上、円安による底上げ効果もあります。注意しなければいけないのは、実態よりもいい数字が現れてしまうことで錯覚してしまうこと。事業の実態をきちんと分析して手を打っていこうと、気を引き締めているところです。
――23年のテーマは。
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