スクロールグループ アパレル企画の効率化へ、専用生成AIを開発

2024/02/15 06:26 更新


マウスをクリックするだけで画像生成される「ライトチェーン」

 スクロール(浜松市、鶴見知久社長)は、子会社スクロールインターナショナル(音羽裕之社長)から2月15日、アパレルの企画・開発に特化した生成AI(人工知能)システム「ライトチェーン」の提供を開始する。

 ライトチェーンは、ユーザーが画像(元データ)をアップロードして変更内容を入力すると、その内容を反映した企画案が数秒でAIによって生成される。裾丈や袖丈、ネックラインなどのディテール、生地、色柄の変更などが可能。デザイン要素や服種などを指定してのデザイン生成もできる。プロンプト(テキスト処理)を使用せず、カーソルで変更範囲を指定し、用語を選択するといった手順で直感的に操作できる点が特徴だ。

「ライトチェーン」は袖、裾丈、色型、ディテールなどが簡単に変更できる

 同システムは、スクロールインターナショナルと中国のAI企業が共同開発した。スクロールインターナショナルが日本での独占的な販売店として国内事業者向けにソフトウェアを販売する。事業目標として1年間で100アカウントの導入を目指す。

 スクロールグループは、自社でも通販向けアパレル事業を運営する。その背景から「企画・生産面での負荷の大きさを知る立場として、デザインに対する新しい視点を提供するだけでなく、時間の削減、業務の軽減につなげたい」(音羽社長)と考え、開発を進めてきた。スクロール内のアパレル企画チームがテストユーザーとして使い、操作性を含め、フィードバックを反映している。今後も随時機能をアップデートしていく。

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