郊外型SC、駐車場を店舗に転換 建築費の高騰で

2024/04/30 06:29 更新


イオンモール太田は35店の増床棟を設けた

 郊外型SCで、駐車場を活用した増床や新店舗の設置が広がっている。建築費の高騰で大型SCが設けにくい状況が続いており、事業拡大には既存施設の価値を高めることが欠かせない。館外の駐車場を利用することで新たな層へのアプローチにもつなげている。

 4月19日に増床オープンしたイオンモール太田(群馬県太田市)は、駐車場に増床棟を設けた。35店を付加して180店になり、店舗のバリエーションが拡大。商圏拡大、来店頻度向上を狙う。増床棟の屋上を駐車場とし、これまでは臨時駐車場だった場所をエスカレーター付きのデッキでつなぐなど整備し、4200台の駐車台数は維持した。

 イオンモールではこのほかにも別棟型で新たな機能を付加する「ノニワ」をイオンモール羽生(埼玉県羽生市)に続いてイオンモール橿原(奈良県橿原市)に設けることにしており、駐車場の活用を広げる。

 モラージュ菖蒲(埼玉県久喜市、運営は双日商業開発)は2月、スターバックスコーヒーの2店目をドライブスルータイプで駐車場に導入した。国道122号に面する利便性を生かしたもので、施設からの帰りがけの利用を含め、若年層など新たな客を呼び込んでいる。同施設では駐車場だったスペースを使い、これまでにも別棟型のユニクロや住宅展示場を導入するなど、客層を広げた経験があった。

モラージュ菖蒲はドライブスルータイプのスターバックス2店目を導入


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事