日本ショッピングセンター協会(SC協会)は12月22日、22年に国内で開業したSCと23年に開業予定のSCを発表した。それによると、22年に開業したSCは36施設で、21年の24施設から大幅に増えた。ただし、閉鎖したり、SC協会が定めるSCの基準(物販の店舗面積が1500平方メートル以上など)を満たさなくなった施設が37あったため、今年末のSC総数(速報値)は3168施設で、昨年末に比べて1施設減った。来年は32施設が開業する見通しだ。
今年に開業したSCのうち、中心地域は7施設、周辺地域は29施設。平均店舗面積は1万7247平方メートルで、昨年の2万1424平方メートルに比べて縮小し、平均テナント数も昨年の60店から48店に減った。開業数が昨年に比べて大幅に増えたのは「コロナ禍の影響が落ち着いたのが大きな要因の一つ」(椿浩専務理事)とみている。
来年も「32施設から増える可能性がある」とする。引き続き、イオングループの施設の開業が活発で、イオンモールは春に3施設目となるアウトレット併設の業態「ジアウトレット湘南平塚」、「イオンモール豊川」を春に開業し、秋に東京・自由が丘と横浜駅西口に都市型施設を出す。三井不動産も同社初の広域型SCとアウトレットの併設型施設「ららぽーと門真」「三井アウトレットパーク大阪門真」を春に開業するなど新業態開発が相次ぐ。
大都市中心部の大型再開発も活発になる。三井不動産が東京駅前の「東京ミッドタウン八重洲」を3月に全体開業し、森ビルが東京都港区に大型複合施設「麻布台ヒルズ」を開業する。森ビルは来年に地下鉄虎ノ門ヒルズ駅直結の大型複合施設「虎ノ門ヒルズステーションタワー」も開業するが、「物販の店舗面積などが未定のため」(SC協会)、来年開業予定の32施設の中には含まれていない。