三陽商会のメンズブランドは3~4月の売り上げが前年同期比2ケタ増となり、5月の大型連休も堅調に推移した。19年比でも同水準まで回復してきたブランドが目立つ。コートやジャケットなど春物の動きが活発だった。今秋冬は各ブランドが得意とする機能性の高いアウターを強化するとともに、80周年記念企画も訴求する。
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3~4月の売り上げは、「マッキントッシュフィロソフィー」が前年同期比20%増、「ポール・スチュアート」が15%増、「ザ・スコッチハウス」が既存店ベースで25%増だった。「エポカウォモ」は3月が18%増、4月が11%増と春の立ち上がりのアウターがけん引した。19年比ではマッキントッシュフィロソフィーやポール・スチュアート(既存店ベース)が同水準まで回復した。
コロナ禍で落ち込んでいたビジネスアイテムが復調し、ポール・スチュアートはオケージョン需要の復活に伴い、スーツが前年同期比20%増、ジャケット25%増となった。マッキントッシュロンドンでもコートやセットアップが大幅に伸び、スーツも堅調だった。マッキントッシュフィロソフィーは高機能なビジネスアイテムの定番、トロッターシリーズが堅調でジャケットが3月60%増だった。4月はカジュアルなセットアップも動いた。
旅行需要の高まりなどからカジュアルウェアも堅調で、ザ・スコッチハウスはジャージージャケットやアジャスタブルフィットパンツが売り上げを伸ばした。エポカウォモではセットアップが回復し、ジャケットも35%増。カットソー・洋品が22%増、パンツ10%増だった。各ブランドで大型連休前から夏物も動き出した。
今秋冬の80周年記念企画のアウターは、透湿防水素材のポール・スチュアートの「パーテックス」を使ったバルカラーウェザーコートをはじめ、ザ・スコッチハウスの「光電子」中わたを使ったアウター、マッキントッシュロンドンの高機能中わた「プリマロフト」のアウターなど各ブランドで強化する。