三陽商会、5月11日に設立80周年 物作りの蓄積でさらに発展

2023/05/10 14:30 更新


ファッションに機能性を加え、新たな価値を提案していくと話す大江社長

 三陽商会は5月11日、設立80周年を迎える。3月1日からの「80周年記念サイト」公開を皮切りに、24年2月までの1年間を通じて多彩な80周年事業を実施している。大江伸治社長は「80年の歴史を振り返り、原点に立ち戻って改めて当社のミッションや役割、在り方を見直していく。そして、80年の間に蓄積された商品力や物作りのノウハウ、目に見えない文化を生かし、さらに成長・発展につなげていきたい」と語った。80周年ロゴには紡がれていく「糸」をモチーフに、この先もずっと変わらず丁寧に服を作り続けていきたいという思いを込めた。

(古川伸広)

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 記念サイト内では80周年ステートメント「きょうが、始まりの日。」を表現した動画や店舗のスタッフスナップ、記念商品などとともに、企業の歴史を紹介している。記念企画商品では全社横断プロジェクト「商品開発委員会」が開発した商品やブランドのアーカイブ品をブラッシュアップした新商品を企画。今春夏では祖業アイテムのレインコートを筆頭に、各ブランドがレインアイテムを開発するなどメンズ・レディス合わせて21ブランド・約80型を販売している。

 今秋冬は得意とするコート・アウターアイテムを中心に、ブランド復刻シリーズや新企画商品をメンズ・レディス合わせて21ブランド・約60型を販売する予定。「サンヨーコート」のアニバーサリーモデル、「エポカ」と「ブルーレーベル・クレストブリッジ」の軽さと温かさ、美しいシルエットを追求したダウンコート、ブランド横断で「パーテックス」を使用したコート、「エヴェックスバイクリツィア」のアニマルモチーフインターシャニットや「トゥービーシック」のビジューストレッチデニムなどのアーカイブ品のブラッシュアップ企画などを揃える。

記念事業のコアとなる秋冬のコート企画

 記念事業では4月27日、ブランド総合カタログ『サンヨー・スタイル・マガジン』から80周年事業の一環として、特別号『ザ・ジョイ・オブ・ファッション』(A4サイズ、全100ページ)を発行した。レディス・メンズ合わせて23ブランドの商品と様々な特集を掲載。表紙と巻頭のファッションストーリーには俳優の髙梨臨さんと元プロサッカー選手で解説者の槙野智章さん夫婦が登場、芥川賞受賞作家の綿矢りささんによる特別寄稿エッセイなどを掲載している。5月1日からは、「お客様への感謝とこれからも共に服を通じて新しい物語を紡ぎたい」と〝つながる〟キャンぺーンを開始。コート専業工場見学や「100年コート」のパーソナルオーダー体験などをプレゼントする。記念企画商品とともに80周年をさらに盛り上げていく。



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