【販売員のやりがいってこんなところ】銀座グローバルスタイル・コンフォート神戸三宮店店長 西野天さん オーダースーツを通じ信頼つかむ

2024/07/17 00:00 更新


「信頼されスーツの提案を任された時は本当にうれしい」と西野さん

 ショップスタッフにとって、接客でお客の心を開き、信頼をつかむことは、大きなやりがいを感じる瞬間だ。そこに至るまでには、数多くの接客経験はもちろん、どんな話題も一緒に楽しめるぐらいの会話力や自分磨きが必要だ。新人教育担当や店長として、頼れる仲間と同じ目標を目指すことも、自らを飛躍させる貴重な経験になる。

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一丸となって目標達成へ

 西野さんは、オーダースーツ専門店のグローバルスタイル(大阪市)に入社してから、顧客からの信頼を集め、早いペースで副店長、店長に就任している。オーダースーツを提案するスタイリスト、そして店をまとめる店長として、活躍する日々を過ごしている。

目標を明確に

 西野さんは21年4月にグローバルスタイルに入社した。服が好きで、大学生の頃は他社の紳士服専門店でアルバイトをしていた。既製服だけでなく、オーダースーツを担当した経験もある。

 グローバルスタイルへの入社を目指して就職活動した理由は「急速な店舗拡大、業績に魅力を感じたから」。「年齢や性別を問わず、頼りになる先輩がいて、自分の能力や価値をさらに高めることができる」と考えた。

 入社してまず、「銀座グローバルスタイル」グランフロント大阪店に勤務。同社のオーダースーツ「グローバルスタイル」は、エンジョイオーダーをコンセプトに、スタッフをスタイリストと名付け、対話を重ねながらカウンセリング意識を持った接客を重視している。西野さんはスタイリストとしての経験と販売実績を積み重ね、1年半で副店長になった。

 自身がさらに大きく成長するきっかけとなったのが、23年2月に銀座グローバルスタイル銀座新本店の応援メンバーとして、同店に参加したことだ。「関西エリアとはまた違う考え方や姿勢に刺激を受けた。特に当時のエリアマネジャーは、参考にすべきことが多かった」と振り返る。

 同年秋に現在勤務する「銀座グローバルスタイル・コンフォート」神戸三宮店に異動し、店長に就任した。ふだん自らが率先してミーティングを実施しているのは、銀座新本店での経験をもとにしたものだ。「朝礼を大事にしている。あいさつをはじめとした一つひとつのことを確認し合うとともに、今日または今月のテーマという風に、目標を明確にして取り組むことも欠かさない」

ゆったりした空間でオーダースーツが楽しめる「銀座グローバルスタイル・コンフォート」神戸三宮店

ヒアリングを重視

 仕事のやりがいについては、「自分がいるからこそ実現した付加価値のあるスーツに、お客様が満足してくれ、また来店してくれること」と話す。「『(西野さんの)お任せでスーツを薦めてほしい』と信頼してもらえた時が、この仕事をしてきて本当に良かったと思える瞬間」と笑顔を見せる。現在も、西野さんが大阪の店舗にいた時の顧客が、西野さんを指名して来店することがある。

 これまで数多くのオーダースーツを提案してきた経験をもとに、西野さんは「お客様へのヒアリングを最も大事にしている」。そうすることで「個人差のあるフィッティングのイメージが明確になる」からだ。

 スーツ地選びにも工夫している。「実際の仕上がりをイメージしやすいように」と、西野さんはふだんあえてカラフルなものよりも、ネイビーやブラウン、黒など「お客様が手本にしやすい」装いを心掛ける。「例えば、日焼けしている方には明るめの色をお薦めする」など、独自の提案ももちろん繰り出す。

 店長としてやりがいを感じる場面もある。「スタッフが一丸となって店舗としての目標を達成した時は、とても充実感がある」。「スタッフみんなが成長してこそ、店も結果が出せる」とし、採寸の研修やハンドメイド縫製を使った高級モデルをいかに提案するかなど、スタッフ同士で日々交流を重ねている。

 今後の目標は、神戸でもっとグローバルスタイルの知名度を上げていくことだ。兵庫県下は今のところ、21年秋にオープンした神戸三宮店1店のみ。「おしゃれな街の神戸で、より多くの人に、『スーツと言えばここ』と選んでもらえるように頑張りたい」と抱負を話す。

■ここがすごい!

 「会社の方針をいち早く理解してすぐに実行し、それを継続できる力があります。スタッフを巻き込む力もあり、成果を出しやすい環境を生み出しています。スタッフの頃から個人能力も非常に高く、スタイリストとして顧客様から厚い信頼を獲得しています。今後さらなる飛躍を期待している人材です」(グローバルスタイル 取締役 営業推進本部長 佛圓悠馬氏)

(繊研新聞本紙24年7月17日付)

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