子育てしながらファッションのECを運営する2人の女性が、レディスアパレルのブランドを共同で立ち上げた。物を大事に長く使う世の流れに対応し、ストレスフリーで体形をきれいに見せるシルエットにこだわり、日本で生産する。「日常に繊細な彩を」をテーマとし、ブランド名は「sai」(サイ)。
韓国で仕入れ生産するアパレルEC「セシック」を手掛ける宮島麻衣さんが、アクセサリーなどのEC「ドレス」の三木加奈子さんに声を掛けて始まった。2人は起業ママの団体「ルミエンヌ」のメンバーで以前から知り合いだった。
三木さんは「自分も年齢が上がり、いいものを長く使いたいと思うようになった」と話す。宮島さんは「コロナ禍により韓国で仕入れたり作るのが難しくなり、日本で作るきっかけにしよう」と考えた。
ブランドとして最もこだわるのは、ママであり女性である視点を生かし、着心地の良い素材で家庭で洗濯ができ、どんな体形でもきれいに見えるシルエットとする。
最も重視しているのがワンピースで、サイの主軸アイテムと位置付ける。二の腕をカバーする長めの袖、しわになりにくいポリエステルのフリルワンピースは3色あり、税込み1万7600円。カジュアルなシーンから学校行事まで幅広く使えるようにした。ついクローゼットから選んでしまう使い心地の良さを盛り込む。
フレアTシャツも着る場所を選ばないアイテムとして企画。ハリのあるしっかりした綿生地を使い、美しいシルエットを保つ。後ろ身頃が長く、二の腕をカバーする長めの袖とし、税込み7700円。色は黒と白。いずれも愛知県の縫製工場で生産する。今後、少しずつアイテムを増やしていく。
宮島さんの地元名古屋、三木さんの地元神戸でデビューのイベント販売会を開いた。「試着したお客様はほぼ購入につながった。洋服の良さを伝えるイベントは積極的に開きたい」(三木さん)としている。4月10日には公式オンラインストアがオープンした。百貨店での期間限定店、クラウドファンディングでの販売も計画している。