サックスバーHD 業績復調を受け、出店ペース増勢へ

2019/05/30 06:30 更新


 サックスバーホールディングス(HD)は19年3月期に業績が復調したことを受け、今後、店舗数を増やす。さらに、PBと、他社NBによる同社限定商品であるNPBを拡充する。オムニチャネル化も進め、ECは海外販売を含めて拡大する。

 同社は昨年、減収傾向に歯止めをかけ、8月以降、増収が続いている。増収基調が定着したとして今期は既存店べースで前年比2.3%増の売り上げを見込む。

 オムニチャネル化では、16年に導入したサックスバーアプリのダウンロード数が40万を超える規模になってきたことを踏まえて、年内にポイントと顧客管理、在庫管理のシステムを一体化する。EC顧客も対象に、店舗をサービスセンターと位置付け、修理などのサービスを強化し、実店舗の強みを生かす。

 PBはECサイトを刷新し、越境ECでの販売拡大にも乗り出す。来春には「キソラ」で東京・蔵前に体験型の旗艦店を開設する。NPBでは昨年、店頭で得た顧客ニーズをもとに企画した通学用ロゴリュックがヒットした。今後、店頭情報を反映した商品作りも強める。

 EC販売は今期、4億円強増やし、20億円以上を計画している。7月にはJDドット・コムを通じて中国でのECをスタートする。また、新たに上質品を揃えるECサイトを新設する。

 この間、不採算店の整理に力を入れ店舗数が減少したが、今期は通常の出店ペースに戻す。新店26、改装31、撤退15店を予定する。郊外の大型SCでは200~330平方メートル級、駅ビルでは100~130平方メートル級の店舗を基本とする。

 また、17年から出店している百貨店は4店に増え、いずれも好調に推移しているため、今後も出店していく。

 昨年7月に「日乃本帆布」を展開する帆布製バッグメーカーの三香堂(山形県米沢市)を子会社化したが、今年7月から同社の商品を東京デリカの店舗で販売する。

立地に対応して店舗形態を固めた


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