ニンジニアネットワーク(東京)のレディスブランド「リシュリュ」は、22年春夏からサステイナブル(持続可能)な物作りを強化する。春夏は「花と女性」をテーマに、自然を感じるリネン調やコットン素材のオリジナル生地を企画した。
リシュリュは、上質さと華やかさをキーワードにするブランド。ステージ衣装も手掛け、人前に立つ仕事をする女性を中心に支持されている。「現段階では、華やかな印象を表現できるサステイナブル素材が少ない」として、オリジナル生地の開発に着手した。
リサイクルポリエステルでは、ショートジャケット(本体4万3000円)とティアードスカート(5万円)のセットアップを作った。植物が地面に根を張るさまをイメージし、ゆったりとフレアに広がる裾が特徴。生地のイエローは鮮やかな花弁を、裾に入ったグリーンのメローロックは茎をイメージしている。
使用溶剤を回収する環境配慮型の液体アンモニア加工をしたテレコのホールターネックタンクトップ、コットンをきれいに染めたマルチストライプ柄のドレスもある。
「100%は難しいかもしれないが、メーカーと情報交換をしながら、その時できる100%を目指したい」と桜川友里恵クリエイティブディレクター。「素材の開発を共に頑張ってくれるところを探している」という。
来年からはコレクションのレンタルもスタートする。希少価値の高い一点物を作り、回していく、循環型の販売モデルを模索する。ドレスなどの印象が強いアイテムは、何度も着用しにくい一面がある。「特別な日に一度だけ着たい」という声に応えつつ、ロスを出さない取り組みを進めていく。