楽天ファッション・ウィーク21年春夏 ファッションの楽しさ、ストレートに伝える

2020/10/19 11:00 更新


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 楽天ファッション・ウィーク21年春夏は、フィジカルのショー、デジタル配信ともに、作り手の思いがストレートに反映されている。コロナ禍の最中の制作で自分らしさやブランドの原点に向き合い、厳しい今だからこそファッションの楽しさを感じてもらいたいと、メッセージ性の強いプレゼンテーションが続いた。

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〈フィジカル〉

 寺田倉庫の広いスペースに作られた円形のシート、そこをモデルたちが楽しく軽やかに動きまわる。ファセッタズム(落合宏理)は、スポーティーでエアリーなラインをフィジカルのショーで披露した。ジャージーのボディースーツやトラックスーツなどスポーティーで快適なアイテムが充実する。トラックスーツはテーラード襟になっていたり、背中がばっさりと切り取られたり。チュールプリーツのチューブトップのほか、トラックスーツの背中が軽やかなプリーツに切り替えられる。隠れテーマが「フーリガン」でもある21年春夏は、サッカーのチームマフラーをつないだコートがシグネチャーともいえるアイテム。トレンチコートには、子供の描いた絵がのせられる。

 6月のデジタル発表と展示会では型数が少ないように感じたが、ファイアーマンコートやそのディテールを生かしたアイテムを追加したせいか、物足りなさは感じない。エアリーな雰囲気と動きやすいトラックスーツはファセッタズムらしさもありながら、快適さとスペシャル感を求める今の雰囲気をきっちりと表現している。

ファセッタズム
ファセッタズム

(小笠原拓郎)

 イン(印致聖)は、球体の硬質なオブジェを背景に、柔らかな線のバランスでモダンな女性らしさを表現した。程よい量感で裾がエアリーにドレープするドレスは、肩の部分がキャミソールのようにカットされてセンシュアル。透け感と袖にボリュームを持たせたブラウスは大きなカフスできりりとした印象。ハイウエストのレギンスのようなボトムを合わせるなど、柔らかな女性らしさをマスキュリンなスパイスで変化させるバランスが光る。ローゲージニットに合わせたプリーツスカートは3配色を曲線で切り替えるなど、軽やかな動きを作り出すパターンも目を引いた。

イン
イン

〈デジタル〉

 ベースマーク(金木志穂)は、群馬県高崎市の梨畑を舞台にしたランウェーをデジタル配信した。その悴田農園からは甘い香りの梨とともにQRコードのインビテーションが届く。緑の葉が生い茂り、梨がたわわになる畑のなかで、シトラスイエローやオレンジ、ピンクの配色が映え、自然の色とコントラストをなす。着飾る楽しさと同時に、生きていることの喜びを感じさせた。エアリーなスクエアヘムのスカートや腰からドレープラインが流れるドレスが魅力的。前シーズンまではテーラードのアイテムを軸にシャープさを強調していたが、メンズライクな部分を残しつつ素直な女性らしさが出てきた。ニットのポロシャツは、背中や袖にカットモチーフが入り、素肌がのぞく。そこに木漏れ日が差し込み、心地良い景色を印象付けた。

ベースマーク
ベースマーク

 コーティー(糀泰佑)は、「コズミックデュアル」をテーマにユニセックスのスタイリングを光と影のコントラストを反映したフィルムをつないで表現した。モノクロのモードファッションの写真集、クリーンな女性らしさを立たせた演出、鼓動を感じさせるグラフィックなど、ルックごとに異なる演出。フレア袖のドレスにかすれた線をプリントしたり、天然素材のコートに箔(はく)プリントを施したりと、柔らかさと異質な加工の組み合わせでモダンに見せる。素材や装飾、ドレープラインなどディテールの細やかさは伝わる一方、一つの動画で演出が変わりすぎてブランドのアイデンティティーが見えにくい。

コーティー
コーティー

 メンズウェアのアポクリファ(播本鈴二)は都会の日常風景を背景に、テーラリングの美しさを強調したショートムービーを配信した。レースで装飾したジャケットなど古典的な一面もあるワードローブを、リアルなファッションとして感じてもらいたい。そんな挑戦的な姿勢がうかがえる。若い男性が取り外しのできるカフスを強調したシャツを着てたたずみ、総レースのコートを羽織った男性が力強く踊る。

アポクリファ

(須田渉美、インは堀内智博写す)


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