業界ビギナーのプリ子と学ぶ、スポーツ業界のあれこれ

2018/08/18 06:25 更新


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 競技や学校体育だけでなく、広くライフスタイルになじんだカテゴリーとして成長を続けているスポーツブランド。今回はそんなスポーツ市場の今とそれを取り巻く環境を、業界ビギナーのプリ子が繊研新聞社の記者に聞きます。

Q.世界的に見て、スポーツブランドの勢力図はどうなっているのですか?

 世界のスポーツメーカーの規模を見ると、ナイキとアディダスが突出しており、この2社の勢いはさらに強くなっていると言えます。

 ナイキは中国をはじめとする海外市場が好調で、ECを含む直接小売りのD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)が伸びています。アディダスは各社が主力の米国市場で苦戦する中、25%の伸びを示し、アンダーアーマーを抜いて米国2位に返り咲きました。

 米国ではECの勢いが増し、この1年ほどでスポーツ専門店の実店舗閉鎖が相次いでいます。特に米国市場への依存度が高いアンダーアーマーは創業来続いた2ケタ成長が止まり、純損益が赤字に転落しました。

 VFコーポレーションは米国の大手アパレルで、スポーツでは「ザ・ノース・フェイス」「ヴァンズ」「ティンバーランド」の3大ブランドを持つアウトドア&アクションスポーツ部門が主体です。ドイツのプーマも好調で、6位のアシックスと差が少し開いています。

 このほか、中国には安踏(アンタ)、李寧(リーニン)といった大手スポーツメーカーがあります。日本のスポーツメーカーも一般のアパレル・メーカーとは違って、国際化が進んでいます。アシックスは売上高の約7割、ミズノは4割、デサントも6割が海外の売上高となっています。

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Q.日本のスポーツ用品市場の構造は?

 外資を含めたスポーツメーカー、卸、小売りという3層構造が基本ですが、近年はメーカーや卸が直営店やEC、自主管理売り場といったD2Cを拡大しており、流通構造は変化しつつあります。

 スポーツ小売りは百貨店や街のスポーツ店、チェーン専門店のほか、最近ではやはりECが伸びています。専門店では全国的なナショナルチェーン(NC)と呼ばれるアルペン、ゼビオ・グループ、ヒマラヤ、イオン系のスポーツオーソリティの大手4社で寡占化が進んでいます。

Q.今後のスポーツ市場の見通しは?

 日本では少子高齢化や人口減による市場の縮小が懸念されていますが、一方で健康増進に対する意識の高まりもあり、20年の東京五輪までは「追い風が続く」と見られています。来年からは19年のラグビー・ワールドカップ、21年ワールドマスターズゲームズ関西と国際大会が日本で相次ぎ開催されて〝ゴールデンスポーツイヤーズ〟と呼ばれています。

 国もスポーツ産業を「成長分野」と位置付けて、これまで5.5兆円ほどのスポーツ市場を25年に15兆円へ拡大するもくろみです。

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