PPIH「ドンドンドンキ」 東南アジアで多店舗化

2020/08/20 06:27 更新


 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は今期、東南アジアでの「ドンドンドンキ」出店を拡大する。国内事業が新型コロナウイルスの影響でインバウンド(訪日外国人)需要の減少に苦しむもと、成長性を支える存在とする構えだ。

 ドンドンドンキは、ほぼすべての品揃えを日本製もしくは日本向け商品とした業態。17年にシンガポールに1号店を開設して以降、順次店舗数を増やしてきた。前期末の20年6月には、シンガポール7店、香港3店、タイ2店の12店の体制になっていた。生鮮・総菜43.7%、加工食品38%、非食品18.3%といった商品構成で定着している。

 今期の出店計画は、シンガポール1店、香港3店のほか、これまで店舗のなかった台湾、マカオ、マレーシアに各1店。実現すれば5カ国・地域に19店を構えることになる。ドンドンドンキ事業は「着実に進める」(吉田直樹)としており、来期にはグアムに出ることなども計画している。

 同社の今期見通しは売上高1兆7000億円(前期比1.1%増)、営業利益770億円(1.3%増)。増収分180億円、増益分10億円といった形だが、国内事業が全体としては弱含みのもと、海外事業が売り上げで230億円、営業利益で30億円押し上げることを想定している。海外事業のもう一つの柱の米国事業には新型コロナの影響が見込まれるだけに、東南アジアでの成長がポイントになっている。



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