きょうから合同展プラグイン(繊研新聞社主催)が、東京・渋谷のヒカリエホールで開催される。いまファッションを楽しむ層は、生活全体に上質さと丁寧さを求め、好きなモノに囲まれて過ごしたい気持ちが強まる。
展示会では質・シルエット・物作りへの工夫を凝らし、愛着と気分が高まる商品が揃う。(カッコ内はゾーン名・ブース番号)
レディスウェアでは、厳選した素材と丁寧な物作り、シンプルなデザインに注目だ。着る人のライフスタイルになじみ、長く着られる服で勝負する。物作りの背景やエシカル(倫理的)な考え方を大事にしているブランドが目立つのも特徴となっている。
「ジャンヌベリー」(ホールA14)は14年に立ち上げ、15~16年秋冬コレクションからスタートした。「あなたに寄り添う物作り」をコンセプトに、頑張る20代後半~30代の女性に向け、毛皮やレザーなど天然素材の服を作る。
イチ押しは、家庭用洗濯機で洗えて、雨の日も気軽に着られるレザーのライダーズジャケット(9万2500円)。中心価格は、レザージャケット8万9000~15万9000円、デニム類2万6000~3万7000円など。関東のセレクトショップの販路開拓を目指す。
19年秋冬からスタートする「アニュアル」(ホールA17)は、ニュージーランド産メリノウールを使うウェアブランド。上質な素材とシンプルなデザインにより、トレンドに流されず長く着られるニットウェアを揃える。ターゲットはエシカルな考えを持つ30~40代で、メンズも扱う。
中心価格は、パーカやプルオーバーなどトップ1万~3万円。今回の出展で、来場者にウェアの品質の良さを体感してもらいたい考え。販路は、セレクトショップや百貨店を中心に開拓する。
「少しだけ特別な日常着」を作るのは「クラウドオブバーズ」(ホワイエA02)。ターゲットは設けず、幅広い年代の女性を想定する。
19~20年秋冬はクラシカルな雰囲気に仕上げた。薄手のウールで作ったシンプルなワンピースは、着る人がアクセサリーなどを好みに装飾して、生活スタイルに合った着こなしを楽しんでほしいという。ワンピース2万~3万円、ブラウス1万2000~1万8000円、パンツ1万5000~1万8000円。
「エムビー」(ホールA11)は人が年を重ねるのと同時に、服も経年変化を経て、愛着ある1枚に育つような、上質で心地の良い大人のリアルクローズを提案する。オリジナル生地を強みにし、刺繍とプリントは1000通りの図案から選んでいるという。
主な対象は30~50代。商品の中心価格は1万円前後。会場では同ブランドを企画・製造・卸販売するティアラのコスメ雑貨「ボタニークフォーク」の植物由来のクリームやオイルも見せ、セレクトショップへの販路拡大を目指す。
「ヒデノブヤスイ」(ホワイエA01)は日本の物作りと向き合い、その繊細な感性や美意識をデザインに反映する。今回展でイチ押しする、キルティング素材で作ったシャツドレス(4万8000円)は、袖のカフスボタンの位置をずらして遊び心を加えた。
前身頃と後身頃をウールのダブルジャージーと綿混ポリエステルのタフタで切り替えたトップ(2万6000円)や後身頃にキルティング加工したポリエステルタフタを採用したロング丈のダッフルコート(9万2000円)なども推す。