ピッティ・イマージネ・ウオモの2人に聞く、今後のピッティの方向性と役割

2025/01/07 06:27 更新


ラポ・チャンキ氏(左)とフランチェスカ・タッコーニ氏

 間もなく、第107回ピッティ・イマージネ・ウオモが伊フィレンツェで開催される。ピッティ・イマージネのチーフコミュニケーションオフィサーのラポ・チャンキ氏とスペシャルイベントコーディネーターのフランチェスカ・タッコーニ氏に、今後のピッティの方向性と役割について聞いた。

(聞き手=小笠原拓郎)

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 クラシックをはじめ多くのイタリアンブランドがミラノで展示会をするようになっています。ピッティに戻ってくるブランドもあるでしょうが、ブランドにもサイクルがあります。ゼニアも、かつてはピッティに出展していましたが、今はラグジュアリーブランドの位置づけになっています。

 ピッティはいつもそこにあるし、我々はコンテンポラリーなアイデンティティーを保っています。将来は見据えていますが、過去とつながった一つの線でいたいと思っています。ピッティにはクラシックもあれば、多様なものもある。そして、根底にはモダンクラシックがあります。そこに新しい物を取り入れたい。

 もちろん、イタリアの手仕事に価値はありますが、それ以外にもいろんなものを見せていきたい。今まで見たことのない物や新しい視点を世界の人たちに持ち帰ってもらいたいのです。今回の招待デザイナーの「セッチュウ」にしても、テーラーリングやハンドクラフトを取り入れているから選んだのです。

 今、イタリアも日本と同じようにサプライチェーンの物作りのパーツが買収されています。それを予防していくすべはまだ見つからないけれど、若手デザイナーにとっては、今後、物作りの危機になる。

 イタリアの手仕事は中小企業が支えているし、中小企業がハイクオリティーな仕事を支えています。優れたヤーンを支えるイベントも我々の仕事です。イタリアの手仕事を支える企業をサポートしていくのも我々の役割だと思っています。



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