基幹ブランドの「ストロベリーフィールズ」がエレガンスから一歩先を行くロイヤルなイメージで支持を広げている。ウェブコンテンツやSNSの〝バズ〟がきっかけになった。仕掛け人の服部大祐さんは、ECの責任者を務めながら、店舗運営やディストリビューター、人事、システム開発にまで携わる。百貨店と大手コンビニを経て、17年に現職に就いた。
【関連記事】《トップに聞く》シュガー・マトリックス社長 東泰兵氏 25年ぶりに卸売り再開
――ECの状況は。
ストロベリーフィールズは、30年を超える歴史が長いブランド。店舗が強いので、EC化率はまだ10%程度です。しかし、メルマガの開封率は平均40%と高く、経由売り上げも多い。顧客に支えていただいています。
――注力していることは。
新規客の開拓です。主要ターゲットである35歳前後の女性を獲得していきたいと考えています。特に、力を入れているのがウェブコンテンツの充実。その一つが宝塚歌劇団の俳優を起用した打ち出しです。25年春夏に『大人百花』とのタイアップで星風まどかさんをモデルに起用したところ、上品で凛(りん)としたイメージがブランドの世界とマッチして大きな反響をいただきました。顧客様の中にも宝塚歌劇団のファンが多くいらっしゃったので、親和性が高いと見て秋冬も別の方を起用して発信する予定です。
この間、皇室の方が着用してくださりヒットしているドレスもあります。これらがブランドの方向性を示す良い機会になりました。
――チームは少数精鋭。
自社サイトと他社モールに担当者が1人ずつ。私を含む3人で運用しています。本社は東京・恵比寿で、すぐ近くにアトリエと商品センターがあり、注文が入った商品の梱包(こんぽう)や出荷もこのチームで行っています。そのため、配送は平日のみ。週明けの月曜日は1、2人で約200件をさばくこともあります。何かしら兼業している社員が多いです。