P・カルダン日本「もっとデジタル」

2015/08/25 06:36 更新


 1月末の就任から半年が経過した。45歳という若さ、三井物産で繊維、イタリア駐在、メディア事業、経営企画など多岐にわたる業務を担った経験を生かし、「ピエール・カルダン」の発信強化に取り組んでいる。既存顧客を重視しながらも、市場とのコミュニケーションを強め、新規顧客の獲得にも力を注ぐ。(稲田拓志)

■ 大切にしているのが、カルダン氏が築き上げたブランドビジネスの資産を最大限に活用し、ブランドに対する信用・信頼を厚くするということです。そのために情報発信を強化していきます。

 感じているのが、市場へのコミュニケーションが少し足りないかなということ。市場には顧客のほかにも、ライセンスパートナーなどあらゆるステークホルダーが含まれていますが、ブランドのアイデンティティーをしっかりと発信・伝承することで、ビジネスの基盤を一層強固にすることができます。

 短期的には従来通り、商品や売り場、雑誌広告、販促イベントが中心になりますが、中期的にはステークホルダーのニーズに応じた情報を発信するために、ウェブ経由を中心としたデジタルメディアを活用していきたいですね。

 ピエール・カルダンは非常に有名ですが、ある世代から下では知られていません。メーンの顧客層である55~70歳以外、たとえば40代、さらにはもっと下の世代にブランドの魅力を伝えるためには、デジタルの基盤をもう少し活用しなければと思っています。

 日本でのビジネスは安定していますが、それだけでは成長できません。既存顧客に対して手厚くするのと同時に入り口をきちんと確保することも大事だと思っています。

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