「ぺんぎんでりばり~」は韓国生地の仕入れを代行するECサイトだ。アパレルOEM(相手先ブランドによる生産)主力のギークペンギン(東京、角田理社長)が運営する。4月に始め、「トレンド性のある可愛い生地が手軽に手に入る」と小規模ブランドや個人ブランドの利用が増えている。
東大門市場に出店する生地卸の素材500~600種を常時、掲載している。1色4.5メートルから発注可能で、最短5~10日営業日で納品する。利用者が自ら東大門市場で選んだ生地も、見本を東京の事務所に郵送してもらえば仕入れを代行する。
現地スタッフと連携
現地での生地の注文や交渉は、連携する韓国人スタッフが担う。日本向けのアパレル製品を縫製する工場で働いていた経験があり、日本の物作りをよく理解しているという。そのため、日本基準で品質を確認し、気に掛かる点があれば共有して細やかな対応に努めている。
本業のOEMで韓国生産の背景もあり、客から要望があれば東大門市場や南大門市場の見学、アテンドもしている。2、3年ほど前から「韓国生地の仕入れ代行をしてほしい」との声が増え、ぺんぎんでりばり~を立ち上げるきっかけになった。利用者はハンドメイドでアパレルや犬用の服を作って売る作家が中心だ。
専門性補い敷居下げる
トレンドを早く製品に落とし込むのが得意な韓国とあって、意匠性に凝った生地が東大門市場には豊富に揃う。半面、市場には伝統的な商慣習があり、市場に店を出す生地卸によって商売のやり方が異なる場合もある。商品を量産して販売する上では、正確な繊維表記や素材の混率を示すことも必要になる。
アパレルの生産や物販に精通する同社が専門的な知識を補い、注文から配送までを一貫することで、東大門市場での仕入れの敷居を下げている。今後は、オンラインに掲載する生地の種類を拡充していく考えだ。