「ペリーコ」ルカ・パンパニン氏に聞く、現代の女性に必要な靴とは?

2024/11/01 10:59 更新


伊ペリーコ社3代目の社長でデザイナーのルカ・パンパニン氏

 ペリーコは、63年にイタリア・ベネト州の郊外で創業した高級婦人靴メーカーだ。輸入卸のアマンが04年にビジネスパートナーとなり、婦人靴「ペリーコ」の日本市場での卸売りを始めた。社長兼デザイナーのルカ・パンパニン氏の美意識が反映されたハイヒールを、日本の女性に合った履き心地やラインナップへと改善していく協働によって、セレクトショップや都心の百貨店に欠かせないシューズとして根付いた。日本展開20周年を迎えたパンパニン氏に聞いた。

(須田渉美)

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 ――20年を振り返って。

 靴業界やファッション業界が大きく変化し、進化していく中で、必要な物作りやサービスを考え、向上させながら続けてきました。常にいい物を作りたいと強い精神を持ち続けて、日本市場を意識して生産プロセスも改善しました。とりわけ快適な履き心地に関しては、他社に負けないクオリティーと技術であると確信しています。

 ――現代の女性に必要な靴とは。

 履きやすさや見た目の美しさはもちろん、靴は内面から湧き上がる自信を引き出すものであると考えます。夢や希望をかなえるような存在でありたい。ただ、この数年で日本の女性はヒールの靴を履く機会がかなり減って、必要性がないと履かない印象です。もっと日常的に履いてもらいたい。

 ――20周年を記念した協業プロジェクトで感じたことは。

 様々な工芸家の物作りは、可能性を感じる貴重な機会でした。履くための靴の物作りとは全く別の次元ですが、作品としてのアイデアは素晴らしい。必要性があって購入するのではなく、欲しい、買いたいと思わせる価値を持った靴を作りたいと改めて思いました。今後も常に愛着を持って履いてもらえるよう、より良い物を作り続けます。



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