パタゴニア日本支社は今秋から、「サーフ」カテゴリーを「オーシャンズ」に改称し、海に関するアクティビティーを広く含む分類にした。これに合わせ10月には国内に3店あるサーフィン主体の「サーフストア」を「オーシャンズストア」に順次切り替えている。ブランドのルーツを再確認するとともに、同社が取り組む海洋環境の再生活動を広げるきっかけとする。対象客層を広げ、気候変動によって販売期間が長くなる夏物を販売しやすくする狙いもある。
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10月2日に「パタゴニアサーフ千葉/アウトレット」を「パタゴニア千葉・一宮/アウトレット」、「パタゴニアサーフ東京/アウトレット」を「パタゴニア東京・原宿/アウトレット」にリニューアルした。10月23日には「パタゴニアサーフ大阪/アウトレット」を「パタゴニア大阪・中之島/アウトレット」に改装する。各店舗では今後、カイトサーフィンやアウトリガーカヌー、ダウンウインドフォイル、フリーダイビングなど様々なオーシャンスポーツを紹介する。「2カ月に一度はサーファーとニュースポーツに関わる人たちとの交流イベントを開催したい」(川上洋一郎ナショナルセールス担当副社長)という。
サーフからオーシャンズへの切り替えは、創業者であるイヴォン・シュイナード氏肝煎りのプロジェクトだ。パタゴニア日本支社を立ち上げた藤倉克己氏の息子で、アメリカ本国でウォーターズソーシャルメディア担当兼オーシャンプロジェクトマネージャーを務める藤倉航介氏は「山岳ブランドのイメージがあるパタゴニアだがルーツの一つにはサーフがあり、イヴォン氏は『クライミングで有名になったサーファー』と言われるほど。サーフ商品をオーシャンズ商品と捉え直し、小さい部門だからこそできる新しいことを素早くやっていきたい」と話す。
