パタゴニア ローズ・マーカリオCEOが退任

2020/06/12 11:30 更新


 【サンフランシスコ=立野啓子通信員】パタゴニア(カリフォルニア州ベンチュラ)のローズ・マーカリオCEO(最高経営責任者)が、6月12日付けで退任する。後任は未定だが、当面ダグ・フリーマンCOO(最高執行責任者)が引き継ぐ。退任の話は昨年からあったが、今回のコロナ禍による変化を引き継ぎの機会と判断した。

 マーカリオCEOは、パタゴニア47年の歴史の中で最も繁栄した時期の指導者とされる。12年前にパタゴニアに入社。金融畑出身でCFO(最高財務責任者)、COOを務め、14年2月、数少ない女性のCEOに就任した。環境、社会活動に責任を持つBコーポレーション認証企業として、環境保護を解決していくために「パタゴニアワークス」と呼ぶ新しい持ち株会社の下に組織を再編。食品の「パタゴニアプロビジョンズ」、フィルム、書籍などマルチメディア事業への参入、社会と環境に配慮する新興企業に投資する基金「$20ミリオン&チェンジ」の設立など、「生活全体を包括する」企業とした。

 年末商戦が始まる「ブラックフライデー」には、着古した服を大切にしようとする概念「ウォーンウェア」で新製品を買う必要はないと呼びかけ、「地球を守るための企業活動」として温室効果ガス排出を削減するサプライチェーンを構築、生産工程に責任を持つトレーサビリティー(履歴管理)などを他社に先駆けて実践してきた。

 また「環境保護に対し行動し発言する」理念の下、17年に米トランプ政権による見本市「アウトドアリテーラー」展の開催地であったユタ州の国定公園を縮小する政策に反対した。それが承認されなかったことで、業界の先頭に立って見本市の開催地をコロラド州に移転させてしまった経緯がある。財務に強いマーカリオ氏は「経済活動と環境保護は相反しない」を実践、次の世代に向けて強固なレールを敷いた指導者といえる。


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