パリ、洪水警報解除 テロ対策は継続

2016/06/08 05:55 更新



 【パリ=松井孝予通信員】5月末から続いた豪雨で、6月1日付でパリに発令された洪水警報は、週明け月曜日にセーヌ川の増水が5・36㍍まで下がり、解除された。所蔵品移動のために閉館した仏国立美術館、冠水のため閉鎖されたいくつかのメトロの駅は、サンミッシェルを除いて通常に戻った。RER(首都高速交通網)のC線は、まだ復旧の見通しがたっていない。

 一方、労働法改正案反対の無期限ストライキで、SNCF(仏国鉄)がTGV(仏新幹線)の運行を3分の1に、RATP(パリ市交通公団)も本数を減らしている。空の便も、管制機関とエールフランスのパイロット組合がストライキを表明し、今月20、21日の日仏間の運行の一部の欠航が予定されている。

 フランスで10日から1カ月間にわたり開催されるサッカー欧州選手権ユーロ2016、7月の自転車競技、ツール・ド・フランスを考慮し、仏政府は昨年11月の同時テロ発生時に発令した緊急事態宣言を7月26日まで延長し、警戒を強めている。この時期がラマダン(イスラム教徒の断食)と重なるため、在仏日本大使館は、特に集団礼拝日にあたる金曜日前後の注意を呼びかけている。



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