渋谷パルコはファッションを中心にサステイナビリティーを発信する大型イベント「サイクル」を3月15日から24日まで実施している。21年から春の恒例イベントとして毎年行っており、今年が4回目。企画の幅を広げ、「発信力をさらに強化」(平松有吾店長)し、館全体を盛り上げる。
(有井学)
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22年2月に開設したビンテージ商品のECモール「VCM」の売り場を軸にしたサステイナブルファッション・雑貨ゾーンがある4階を中心に、イベントを行っている。4階では、インテリア・雑貨「アーカイヴス」がベトナムやタイなどのビンテージ商品の期間限定店を自店内に4月21日まで開設。3月16、17日には京セラが3階に出店している「アンリアレイジ」と組んで、水の使用量を極小化したプリント技術のプレゼンテーションを行った。
3月23日にはホームウェア「パム」が客の持ち込んだ古着にシルクスクリーンプリントする企画を行う。また、4階に常設店がある「ネストローブ/コンフェクト」が裁断くずを活用した商品や天然染めの商品などの期間限定店を1階に3月26日まで開く。
さらに、10階のイベントスペース「コミューン」で、3月16日と23日にマーケットイベントを実施。23日は4階に店舗があるアート・雑貨店「金三昧」によるフリーマーケットを開く。FM局のJ-WAVEとの協業企画をサイクルとして初めて実施、同局の番組ナビゲーターを務めるイラストレーターのたなかみさき氏の作品を4階に3月24日まで展示するほか、3月20日に番組の公開収録を行った。
イベントに合わせ、VCMの店舗「VCMマーケットブース」を改装した。ラグジュアリーブランドのビンテージ商品を1000点以上に拡大、ラグジュアリージュエリーコーナーを新設するなどした。
同館は19年11月の建て替えオープンから、高感度で独自性のあるファッション、アート、カルチャーを発信し続けている成果で、24年2月期テナント売上高は約359億円(前期比57%増)に達した。
今期も「唯一無二の施設として、個性、カルチャーなどを発信」し、事業をさらに拡大する。昨秋から、ラグジュアリー、デザイナーブランド中心の1、2階と連動を強めるため、3階にもデザイナーブランドなどを導入。
アンリアレイジを2階から移転・拡大し、デザイナーブランドのセレクトショップ「ヒガシ」、「JWアンダーソン」を入れるなどした。3月29日にはイッセイミヤケの服飾雑貨業態「グッドグッズ・イッセイミヤケ」を導入、提案力をさらに高める。