パルコ、秋からポイント会員とエンタメ事業会員のIDを統合 CRM施策を一段と強化

2022/03/29 10:59 更新


 パルコは今秋から、アプリを含むパルコポイントカード会員とパルコ劇場など同社エンターテインメント事業のIDを統合し、新たな顧客サービス「パルコメンバーズ」(仮称)を開始する。「J.フロントリテイリンググループ全体として推進するデジタルを活用したCRM(顧客管理)施策を一段と強化」(今枝立視取締役兼常務執行役員パルコSC事業グループ管掌)する。

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 同社は19年10月から、パルコカードの会員向け特典を割引からポイント(パルコポイント)付与に切り替え、同時にスマートフォンアプリ「ポケットパルコ」でQRコード決済「ポケパル払い」を開始した。ポケパル払いは対象のクレジットカードで最終的に決済し、ID連携すれば、パルコポイントの対象となる。

 対象カードは当初はセゾンカードとの連携カードであるパルコカードだけだったが、20年度からセゾンカード全般に広げ、昨年10月に大丸松坂屋カード、楽天カード、JCBカードなど5社を加えた。これにより、「パルコポイント会員とポケパル払いのユーザーが大幅に増え、顧客化も進んだ」という。

 エンターテインメント事業とIDを統合することで、「パルコの店舗とエンタメ施設双方を利用する顧客のデータを把握しサービスを向上させる」。

 自社ECサイト「パルコオンラインストア」はパルコカードが利用でき、ポイントも付与されるが、ポケパル払いは利用できない。秋以降、オンラインストアの改修に合わせてポケパル払いの利用を可能にし、店舗とエンタメ施設、自社ECのIDを統合した、新しいプラットフォームを作る。

 併せて、ポイント会員向けの購買も促進する。従来は前年の年間購買額に応じて3段階でポイント付与率を決め、翌年に適用していたが、今年3月から基準を満たせば、翌々月から新たなポイント付与率が適用されるようにした。これにより、「購買が増えれば、早期にメリットが受けられるようになり、上顧客の拡大につながる」とする。

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