アパレルブランドの立ち上げ支援を手掛けるオーリンクス(神戸市、川口登史幸代表)が好調だ。立ち上げや商品開発、デザイン、マーケティング、EC運営からアフターフォローまでワンストップが特徴。24年9月期の売り上げは前期比で倍以上に伸び、今期も2ケタの伸びの見通しだ。
22年に設立。アパレルブランドを立ち上げたい個人の支援を主な事業として成長を続けている。川口代表は前職でアパレルのMD担当だった。「10年前から構想はあった。アパレルは基本的に役割が細分化されているため、一貫して提供できればと考えていた」と話す。インスタグラムで個人がファッションを発信するようになり、立ち上げを考える人が増えたのも設立の背景だ。
「OEM(相手先ブランドによる生産)ではなく企画というくくり」で、約10ブランドを支援し、自社のプランナーとともに事業計画を練る。支援ブランドは共通して受注生産を基本とし、在庫過多や作り過ぎを減らしている。売って終わりにならないように購入後の裾上げや破れなどのお直しを受けているのも特徴だ。EC中心の販売で、試着が出来ない点をどう補うかもカギ。素材や縫製を実物で確認できるように期間限定店を開いたり、ライブ配信で身長別での着丈感や商品説明をするように心掛ける。
25年4月に本社を移転・拡大した。ワンフロアにオフィスと撮影や期間限定イベントが開けるスタジオ、縫製機器を備えた「サポートファクトリー」を併設する。スタジオは外部貸し出しもしており、ストックルームとフィッティングルームもある。
今後は、ブランドを立ち上げたい企業との取り組みも強化していく。自社に縫製機能を持つことから、各ブランドでセミオーダーを受けることも検討中だ。