オッジ・インターナショナル(大阪市、辰己貴義社長)は、11月2日付で社名を「レナウン」に変更する。旧レナウンから継承した「アクアスキュータム」「ダーバン」ブランドの2事業が主力。「1902年創業のレナウンの長い歴史は財産であり、会社やブランドの信用にもつながる」とし、社名変更によってさらなる成長を目指す。
(大竹清臣)
20年に経営破綻した旧レナウンから、同年9月30日に主力事業のアクアスキュータム、ダーバンを譲り受けた。2ブランドの企画担当や販売員など従業員の多くも引き継いだ。4年が経ちそれらが主力となった現在、業態や業容をより分かりやすくステークホルダーなどに伝えることができ、認知度の向上と事業のさらなる発展につながると考え、今回の社名変更に至った。
両事業ともに百貨店販路を中心に堅調に推移している。24年2月期の全社売上高(小売りベース)は129億円、主力ブランドであるアクアスキュータム51億円、ダーバン51億円となり、いずれも前期比2ケタ増となった。アクアスキュータムは約80店(アウトレット含む)で、メンズとレディスの店舗数が半々。メンズでは30~40代客の取り込みが進むとともに、インバウンド売り上げも伸ばしている。ダーバンは店舗数を絞り込み80店となった。都心店も地方店も主力アイテムのスーツを軸に顧客から支持されている。ともに直近の今春夏商戦も堅調だった。
今後は、引き続き両事業を主力に据え、25年2月期は売上高140億円を目指す。アクアスキュータムは24年秋冬からホワイトレーベルをユニセックスブランドとしてリブランディングし、新規客の獲得を目指す。ダーバンは来年の55周年に向けメイド・イン・ジャパンの訴求を強める。
また、社名変更に合わせて大阪本社、東京支店それぞれの社屋を移転する。コーポレートロゴも一新する。