阪急西宮ガーデンズの専門店ゾーン コロナ前に迫る売り上げ 衣料品、雑貨も回復

2022/12/21 06:27 更新


9月下旬に開設した3960平方メートル規模の「無印良品」

 阪急西宮ガーデンズ(運営は阪急阪神ビルマネジメント)の専門店ゾーンがコロナ禍前の18年度売上高を上回るペースで推移している。4~9月の売上高は前年同期比2ケタ増で、18年度実績並みまで回復し、10~11月累計は18年度比で「2ケタ増に迫る勢い」。23年度には専門店ゾーン売上高の過去最高の更新を見込んでいる。

 4~9月は、来館客数は18年度実績に届いていないものの、買い上げ率や客単価が向上している。18年度と比較するのは、増税の影響や18年秋のゲート館の新設、19年春の大規模改装前の実績との比較を重視しているため。部門別では家庭用品、食料品が18年度実績を上回り、家具も健闘しているという。

 6月1日から屋上スカイガーデンの噴水を再開、6月中旬からは屋上でのガーデンズライブも再開した。以降、屋上ライブはほぼ毎週開いてきた。一方で、本館専門店モールの1~5階物販ゾーンの閉店時刻をコロナ禍前の午後9時から午後8時にするなどES(従業員満足)向上を主な狙いに、通常営業時間を6月1日から1時間短縮した。多くの高級住宅地に囲まれた立地特性や足元商圏客の根強い支持があり、営業時間を短縮しても18年度並みの売り上げを確保している。上期は9月下旬に、3層から2層になったGMS(総合小売業)のイズミヤ跡の3階に「無印良品」が店舗面積約3960平方メートルの大型店を開設した。

 10月には、本館1階に「フリークスストア」や「コスメリメイク」、3階のデカトロン跡に「オシュマンズ」(759平方メートル)と「ABCマート・グランドステージ」(825平方メートル)を開設した。

西日本最大規模の「オシュマンズ」と「ABCマート・グランドステージ」を併設して配した

 10~11月の伸びは、無印良品による専門店ゾーンの面積増や、初の複合型店舗となったオシュマンズ、ABCマートの大型店の開設も貢献している。10~11月の部門別売上高は食料品、家庭用品が上期に引き続き18年度実績を上回っているほか、衣料品と文化用品・雑貨が18年度並みに回復した。

 大型新店の効果もあり、22年度通期で18年度実績超えを見込む。23年秋に開業15周年を迎えるため、23年春から1年間、「15周年販促」に取り組む。23年度は専門店ゾーンの過去最高売上高(19年度の472億円)の更新を視野に入れている。



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