ニューバランスジャパン サッカー事業に手応え 日本固有のニーズをつかむ

2024/08/05 06:27 更新


7月13日に発売した「442」モデルの最新版

 ニューバランスジャパンが、フットボール事業に手応えを得ている。後発ながら年20%以上の増収を継続。日本固有のニーズに応えた製品開発や、出場機会の少ない層を対象とした大会の継続開催など、草の根活動が実を結んだ。

 米本国ではサッカーについて、「世界で多くの人が関心を持つスポーツであり、重要なカテゴリー」(ニューバランスフットボールグローバルシニアマーケティングマネジャーのニコラ・コムリー氏)と位置付けて、将来有望な若手選手やチームとの契約、製品開発を強化している。その成果もあり、この3年間のフットボール事業の年平均成長率は、44%増となった。

 製品開発では、アスリートからのフィードバックや主要マーケットの要望を踏まえ、「パフォーマンス向上とデザインの両面の要素から改善につなげている」(シニアカテゴリーマネジャーのアダム・ライアン氏)。

 15年にフットボールに参入した日本では、ジャパン社全体の伸びを上回るペースで成長を続ける。特に日本人の足にフィットしやすいよう開発したモデル「442」が好評という。

 地道なマーケティング活動も効果を生む。16年に始めた「ニューバランスチャンピオンシップ」は、出場機会の少ない16歳以下が対象の大会で、今年で7回目の開催となる。

 ニューバランスジャパンの久保田伸一社長は、「サッカーの分野ではまだ後発組に属しているが、早くトップブランドと肩を並べる規模に育成したい。我々はメディカルのバックグラウンドがあり、サッカーシューズについても履き心地やフィット感を重視し、戦っていく」と話す。

左からライアン氏、久保田氏、コムリー氏


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