仏ラグジュアリー企業 社員の基本給を自社で保証

2020/04/04 16:28 更新


 【パリ=松井孝予通信員】フランス経済をけん引するラグジュアリー業界で、新型コロナウイルスの影響により休業を余儀なくされた社員たちの給与を自社で保証する動きが出てきた。仏政府が講じた一時失業(休暇)への特別補助金が、影響の深刻なセクターへ回るよう配慮した。

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 エルメスは株配当金の予定額を5ユーロから19年と同額の4.55ユーロに据え置き、20年の役員の昇給も見合わせた。「キャッシュフローは十分にある」とし、世界の従業員1万5500人の基本給を保証する。パリの公共病院へ2000万ユーロの寄付も決めた。同社はすでに、国内の香水工場で生産した除菌用アルコールジェル30トン超、3万枚以上のマスクを寄付している。

 シャネルも仏政府の特別策に頼らず従業員8500人の給与を保証する。すでに寄贈したマスク5万枚に加え、病院や医療サービス機関に120万ユーロを寄付する。

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