【パリ=松井孝予通信員】無印良品は、「MUJILabo」(ムジラボ)を刷新、合わせてパリのフラン・ブルジョワ店を改装オープンした。ムジラボは、05年にベーシックな商品作りを追求する実験的プロジェクトとして開始。今シーズンからコンセプトを再定義し、文化や伝統を取り入れつつ、環境や社会的責任に配慮した商品を販売する。質の高い天然繊維や和紙を使用し、ディテールにこだわったデザインが特徴。
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新ラインは、日本国内で回収したウールやカシミヤ商品、端切れを粉砕して再紡績した糸を使ったメンズチェスターコートやレディスジャケット、天然色のカシミヤセーターが含まれる。価格は通常商品に比べ20~30%高いが、EU(欧州連合)で施行されたエコデザイン規制の要件に応える開発姿勢を示している。
同店はマレかいわいでも高感度なドーバーストリートマーケットや「クレージュ」が並びにある。ローンチする場として、戦略的に最適な立地といえる。
店舗デザインは、ムジラボのコンセプトを視覚化し、ホワイトとグレーを基調とした空間で構成した。「MUJIのDNAである、質の高い素材、シンプルなデザイン、そして長く愛用できる商品の価値を再認識してほしい」とマーケティングディレクターのサマンタさんは語った。