「エムズブラック」秋冬 マスキュリンをスマートに

2020/05/08 11:00 更新


 松下貴宏が手掛ける「エムズブラック」は20~21年秋冬、マスキュリンスタイルを軸に、男性らしさと女性らしさの融合をスマートに表現した。イメージ写真も1人の女性モデルがヘアスタイルや表情、体の動きを変え、メンズ、レディス両方のスタイリングを見せた。

 20年春夏はゆったりめのシルエットでジェンダーレスなコレクションを出したが、秋冬はクラシックなメンズアイテムをシンプルな作りにそぎ落とした。レディス対応のXS、メンズのS~Lサイズを扱う。レディス専用商品も出しているが、テーラードスタイルがベースとなる。

 ジャケットは、ストレートよりのシルエットで自然なドレープラインを立たせる。メンズを想定したツイードのノーカラージャケットの着こなしは、タートルネックのインナーにムラ染め風のシャツを重ね、異素材のコントラストで軽やかに見せる。

 目を引くのは、テーラード要素を取り入れた変形アイテム。スラックスのパターンを開いて作ったスカートは、後ろから見るとスリットの入ったタイトスカートだが、前から見ると、パンツのシルエットが際立って、中世的なムード。スーツ地を使ったオールインワンもある。ノースリーブで腰に向かって身幅を3倍近くに広げ、余った布を巻き付けて着用する。直線の切り替えとドレープの変化でリラックスしたエレガンスに仕上げた。

スラックスのパターンを開いて作ったスカート
後ろから見ると、スリットが入ってフェミニンな印象が際立つ


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